vol.95 土地と間取りと『家相』『風水』
杜ノ輝の神田です!
何となくピンと来られる方もいらっしゃるかもしれませんが、居心地のよい家悪い家というのがあります。引っ越しをして以前と似たような間取りなのにどことなく収まりが悪い、気持ちが落ち着かない、なんてことを経験された方もいらっしゃるかもしれません。
逆におうちを全面的にリノベーションして間取りも変えたところ、家の雰囲気だけでなく家族の表情まで変わって喧嘩も減った、なんてこともあります。
これには実は『家相』『風水』というものが関わっています。
■占いではなく統計学です
『家相』とは家屋の位置や間取りからその家の吉凶を見るもので、古代中国の陰陽五行という思想に基づいた「方位説」の考え方に基づいたものです。
そして『風水』はその土地に流れる“氣”のエネルギーをうまく取り入れようという考え方です。
一見占いか迷信のように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、私はそうは思っていません。人間は他の動物と同じように、意識できる範囲や数値で表せる範囲を超えて安全や心地よさを本能で感じることができ、それを統計やルールに則ってまとめたのが『家相』や『風水』であると考えているからです。
日本の古くからの風習や行事が、意外と科学的にも理に敵っていたりするのと同じですね。人間の長い歴史の中で残ってきたものには、ちゃんと意味や理由があります。
■『家相』『風水』は自然の摂理
同じ間取りの家でも、その土地の地形や家の向きが違えば、住む人に与える影響は違います。
同じ家でもリノベーションして間取りが変われば、住む人にとっては違う家になります。
環境や育ちが人格をつくるように、家も周囲の環境や間取りで性格?が変わってくるのです。
どこかギスギスした家に長く暮らせば、住む人もギスギスしてきます。
無意識に感じるストレスが蓄積すれば健康面にも影響が及ぶでしょう。
そして安心感のある居心地のいい家に暮らせば、人も安心して笑えるでしょう。
このように人が円満に暮らしたり、健康に暮らしたり、トラブルを必要最小限に抑えるためのツールが『家相』『風水』です。
自然災害を避けるために安全な土地を選んだり地盤を改良するのと同じように、長く幸せに暮らせる家をつくるためには、『家相』『風水』は決して無視できない自然の摂理のようなものだと受け止めていただければ、わかりやすいかもしれませんね。
■地に足をつけたプラン作りが大前提
ただ、『家相』『風水』ばかりを気にして完璧を求めてしまうと、予算や土地の広さが膨大なものになり、非現実的なプランになってしまいます。『家相』『風水』にばかり頼って普段の暮らしが地に足の付かない、自己中心的なものになるのも本末転倒です。ご予算をベースに土地の選び方や間取り、日々の暮らし方などで補完し合って、『家相』『風水』的にもよい家にしていくのが現実的なやり方であると思います。ですからよい家づくりのためには、土地選びの段階から専門の方にご相談いただくことをお勧めします。